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I様邸 セントリコン適用調査および白蟻行動調査

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応急付け替えした上がり框の下側に旺盛な食害状況が見受けられました。これで状況が一定わかります。主な餌場として選ばれてしまっているという事とそれから派生する事項等。

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ここにも白蟻が造作した蟻土が崩落しており、ここを通ったことがわかります。

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玄関北西角には、床下に活動中のヤマトシロアリがいました。玄関南西角にもこの写真の様なパイプ状の蟻道がありましたが崩落したままでこの時は使っていませんでした。

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しばらく観察しましたら、小さめの若い職蟻が現れました。この事から、巣の中枢がそう遠くない、恐らく5~8m以内だと推測できます。

(写真省略)前写真の蟻道から5~8m圏内で寒季営巣の諸条件が揃っている所と言えば・・・、

(写真省略)白蟻が家屋に入ってしまえば、家屋内ではこの辺りです。蓄熱機、水回り、床下の断熱材。その一方で外の大きな木材中や切り株や、生きた大木のやや内部や根沿いの土中深い所等が自然界でヤマトシロアリが寒季営巣場所として優先している場所です。

(写真省略)お風呂もタイルですので、多少は隙間から水や湿気が木材に移るでしょう。ドアの下部や浴槽の縁等にお湯がかかりすぎない様に少し、留意されるとよいです。

(写真省略)窓枠もシャワーをかけてしまうとしみ出すかもしれません。ついきれいにしたくてかけてしまう箇所なのですが、ご留意を。

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では浴室の外はどうなっているのかと、見に行きました。結局は外から来ますから。樹木はほとんど、北側にはありません。しかし、油断できない事項がありました。

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北西角付近に低木と貝塚伊吹。貝塚伊吹はよほど樹勢が弱らない限り、ほとんど白蟻食害を受けない樹種です。一方の低木の方は・・・、

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ヤマトシロアリの旺盛な食痕がありました。

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すぐ近くには田んぼ端の湿地がありますので、ヤマトシロアリが自然死する確率を下げます。

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一方、敷地の北東に目をやりますと、南天や樫など、生きたまま白蟻食害に遭う樹種が立ち並んでいました。樫は堅いのでやや好みませんがうろが出来やすく、そこから食害を受けがちです。

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こちらの並びも一定、生息地になります。普通のことですが。

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街路樹も生息地です。欅は結構食害に遭う樹種です。簡単に目に入る程の表立った被害が見受けられなかったのが少々不思議ではありました。土中の根は食害に遭っていると予想します。その他、植樹し直したということがあるのかも知れません。

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白蟻は堅いもの沿いに進む性質がある上に、雨水が多く集まる境界壁沿いは特によく道を形成します。そこに側溝が併設されているので、これが北側最大の要素となります。

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側溝の西端には土の上にも雨水が流れる道ができていました。

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側溝西端のアップです。土中によく水がしみ込んでいることがうかがえます。以上の様に、北側一線はかなり油断なりません。

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西側です。やはりまずはお話にあった木枠がメインです。室外機の供給する水も大きな要素となります。(セントリコンにおいては、この水を逆手にとれます。)

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今の季節では、木枠のこちら側よりも・・・、

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南側かつ日が当たり続ける所にやはりいました。しかも兵蟻が結構現れました。これも巣の中枢から遠くない事を表します。つまり、玄関のコロニーとは別のコロニーであるかまたは、同一なら大きなコロニーという事が推察できます。

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続いて南側です。

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こちらは大食害+腐朽菌。白蟻は入りこむと同時に木の内部に腐朽菌を運び込んでいることになり、かつ内部の保湿までしますから、腐朽が加速することがほとんどです。

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玄関を張り替えたら工事の刺激で玄関からは居なくなるが、ここを食害にくる、という予想話をしていた上に、散水栓があったので、デッキの下を入念に見ようと思いました。

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入念に見るまでもない旺盛な蟻道がぱっと見ただけで5本も立ち上っていました。その内の1本目の写真です。木材到達後の木材表面の物色跡も旺盛です。

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2本目の蟻道の方には、白蟻が通行中でした。少ない通行ではありました。

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3本目。

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4本目。もう一本同様のがありました。

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雨が続くと北側は水没時間が長くなりすぎて、東側にくる可能性を感じます。逆に雨が無さすぎると、室外機や散水した水が重宝されます。樹木は少ないので散水自体は東側には少ないでしょうけれども、ホース内からの残り水が散水栓周辺には供給されます。

<省けるステーションがないかどうかの考察>
・東西の辺は1本ずつ省いてもよさそうなので以下にて更に検証する。
・省くには、東北角、西北角付近のをやや南に、東南角、西南角付近のをやや北にずらす。
・ところがそれぞれの角のものが特に重要な個性を有していてまさにそこに埋設するべきであり、ずらせない。
・結論として省く事は出来ない、ということになってしまいました。あしからず。
・アフターサービス保証無しでもよいとおっしゃる場合は、省く事を検討させて頂きますが、一旦提案は控えさせて頂きます。ご理解・ご了承賜ります様、お願い申し上げます。

以上となります。別冊の弊社のいつもの資料と、本報告書(I様の物件の個性)との両方をご覧になって、セントリコンを弊社に施工させて下さると、誠に幸いと存じ上げます。人間が自然に適応したと言えるくらいの手法ですから。 諸事誠に、ありがとうございます。
  (株)トラスト 山下 元信

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